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うつ状態からの体力回復、どうする?

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この記事は約7分で読めます。

みなさんは双極性障害やうつ病を知っていますか?

とーさん
とーさん

私は双極性障害当事者です。

簡単に言うと、精神疾患で脳の病気です。

先日、双極性障害の方々と交流する機会がありました。
そこで話題に出たのが、
「うつ状態からの体力回復、何してる?」
「うつ状態からの運動、気力はどんな感じ?」

みなさんそれぞれが様々なことをしている一方で、
「何をしたらいいかわからない」
という方もいらっしゃいました。
私が意見を話した際に、色々な気づきを得てくれた方もいました。
私は双極性障害当事者であり、作業療法士資格があります。
そこで、うつ状態からの体力回復を考えてみたいと思います。
長くなりますが、ゆっくり見ていただけると幸いです。

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うつ状態の体力低下はどんなことがある

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うつ状態は寝たきりの期間があると思います。
長ければ長いほど、体力がなくなり、筋力も落ちてきます。
これらを廃用症候群 と医療では呼びます。
廃用症候群の主な症状としては

身体面

・筋力低下

・起立性低血圧、めまい

・骨粗しょう症

・循環器機能低下

・呼吸器機能低下

・消化器機能低下

・免疫機能低下

精神面

・意欲低下

・集中力低下

・脳機能低下

結構影響を受けますね・・・。
これらの症状が起きたうえで、
いきなり長距離を歩いたりすると、疲労でいっぱいになりやすいです。
「あー、やっぱり自分って何もできないんだ」
と自己肯定感が下がり、うつ状態を悪化させる原因になるかもしれません。

うつ状態からのリハビリを考える

では、うつ状態からの体力回復を考えていきましょう。
一度落ちた体力を戻すのは結構大変。
例を出してみましょう。

あなたは両足を骨折して、ギブスを巻いています。
1か月後にギブスが取れました!
さぁ、歩いてみよう!となるでしょうか・・・。

足の筋力が凄く落ちていて、歩けても疲れてしまいます。
ひょっとしたら歩けないかもしれません。
リハビリで段々と体力や筋力をつけて歩いた方が
早く、楽に歩けると思いませんか?

リハビリの注意点としてはは、
・疲れを感じたら休む
・いきなりジャンプアップしない
・無理はしない
・成功体験が大事
この3点を頭に入れて、考えていきます!
ここから凄く長くなると思うので、
小見出しをつけながらいきますね。

①完全に寝たきりの状態でのリハビリ

何もする気がない、起きたくない・・・
必ずといってもいいほど起きる現象ですよね。
これでは筋力や体力が非常に落ちてしまいます。
ここでオススメなのが、足のストレッチ。

アキレス腱が伸びることで、気持ちよさも感じますし、
筋力低下を少しでも和らげることができます。
脳にも良い刺激が入るので、非常にオススメ。

②座ってみよう!

次は座って、体力や筋力、体力の持続を目指します。
最初は寄りかかって座るのがいいですね。
起きるときはゆっくりと。
素早く起きると、低血圧でめまいや吐き気が起こりやすいです。
それらを感じたらすぐ横になりましょう。

座るのは1分から段々と初めていき、10分~15分できたら素晴らしいです。
深呼吸をしたり、食事・テレビ・スマホ、歯磨き・・・
ながらで座ることもいいと思います!
その方が気分転換にもなりますよ~。

次は背もたれなしで座ります。
腹筋や、背筋など様々な筋肉に刺激が入り、脳が活性化されます。
これも段階を踏んで時間を伸ばしていき、
ながら作業で10~15分できるとgood!
窓際で太陽の光を浴びながらでもいいですね!
私は凄く気持ちよくて、効果がありました。

 

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体力がついてきたら、座ってストレッチもいいでしょう。
寝たきりだと身体がこわばっていることが多いです。
じっくり身体が伸びて、気持ちいいと思います。

また、何か作業をするのもいいですね。
読書、編み物、スマホ、書き物・・・
なんでもいいですが、作業することで集中力増加にもつながります。

③立ってみよう

次は立って体力をつける段階。
座るときと同様に、寄りかかったり、普通に立ったり・・・
歯磨きや物をとるといったように、
普段の動作の流れで長く立っていくといいでしょう。

これも段々と時間を伸ばしていきます。
10分~15分できればいいんじゃないでしょうか?
こんなストレッチをするのもオススメです。

脳機能に関していえば・・・
立ちながら何かをするのが望ましいです。
歯磨き、ストレッチ、レンチンでできるご飯の準備、
とにかく何でもgood!
これぐらいになると、段々と前頭葉が働いてくるので、
判断・意欲・注意力が上がってくるのかな?と思います。

④歩いてみよう

ここまでくれば、大分体力はついてきました。
ただ、人と接したり、外に出るのは怖いかもしれません。
私も実際にそうでした。
少し外に出て日向ぼっこでもいいですし、
外に出るだけで意味がある、と思います。

ちょっと外に出る、家の周りを歩くなど、
本当に簡単なところから始めていいと思います。
成功体験を積んでいけば
「ここまで歩いてみよう」
「今日はやめとくかな・・・」
といった意欲や判断力がついてくると思います。
一歩ずつ段階を踏むことで、自然と歩く体力がついてくると思います。

上を見ると、青空や曇り空、
周りをみると建物や綺麗な花・川、人々。
耳を澄ますと鳥の鳴き声や周りの様々な音が聞こえる。
色々な匂いを感じたり・・・。
色々な五感、を感じることができるでしょう。

これらを楽しめるようになると、大分意欲が出てきました。
外に出る気持ちよさを感じることができるのではないでしょうか。
外が怖くても、自然となれる。
自分を甘やかしながら、歩く体力をつけていきましょうね。

⑤セルフケアをやってみよう

ここからは日常生活動作(ADL)に目を向けましょうか。

食事動作、整容、トイレ、着替え、入浴・・・。
着替えや入浴は毎日やらなくてもいいとは思いますが、
やりたい意欲がある方はやってみましょう!

普段、着替えや入浴は当たり前に行っていますが、
意外と認知機能や体力を使う、難しい動作です。
無理せずやるのがいいのかな、と思います。
着替えが立ってできる、
入浴(シャワー浴)ができると大分状態はいいです!

寝たまま着替えができたり、
お風呂に入らなくても生きてはいけますがね・・・。

⑥家のことをやってみよう

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一人暮らしだと、料理・後片付け、
掃除、洗濯などなど・・・。
家のことが気になり始めることですね・・・。

家事は結構な体力や認知機能が必要になります。
人によってやり方は異なると思いますので、
無理せずゆっくり行うのがオススメです。

いつ、うつ状態になってもいいよう、
極限まで家事を減らしたり、
どれは必要で、どれはやらなくてもいいかな・・・。
など、考えておく機会にもなるかな、と思います。

失敗しても勉強。
うつ状態だとこれができないんだな・・・
と落ち込むのではなく、
うつ状態の時はこうしよう・・・
と考えられるといいですね。

考えながら家事ができるようになると、
段々、脳機能や体力は復活してきていると思います!

⑥そろそろ外に出てみるかい?

そろそろ意欲が高まり、体力がついてきましたか?
段々と外に出てみましょうか。
いきなり、大きな店に行くのは大変だと思うので、
買い物は小さなお店から。
暴露療法みたいになってしまいますが、
服薬の効果+慣れによって、
大分人がいる場所や、外に慣れてくる段階だと思います。

ゴミ捨てをするのもよし、
公園などで自然を感じるのもよし。
趣味をするのもいいですね。

とにかくやらないといけないこと、
趣味などの好きなことを楽しみましょう!
楽しむ、というのが非常にポイントです。

外に出て活動してみることで、
体力や脳機能の回復を実感したり、
これぐらい動けるけど、
こんなに動いたら明日に響く。
などの学びにもなると思います。

お互いに段々と体力をつけていき、
生きやすいような塩梅を見つけていきましょう。

終わりに

長々と書いてしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
うつ状態はとても苦しいもの。
そこから体力をつけるのはもっと大変です。

自分をいたわりつつ、
段々と成功体験を積みながら段階を踏んでいきたいですね。
できなくても大丈夫!
それは学びで、次はどうすればいいかを考える。
自己肯定感は高めていきたいものです。

お互いに無理せず過ごしていきましょう。
誰かの参考になると嬉しいです。

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